家でパンを手作りする良さといえば、なんといっても焼き立てパンが食べられること!
でも、家族みんながそろっていつも焼き立てパンを食べられるわけではなく、翌朝に食べることも多いですよね。
そのときはトースターで温め直すこともあるし、そのまま食べることもあると思います。
せっかく手作りしたパンですから、「やっぱり焼き立ての方がおいしいなぁ」と言われては残念です。
では、翌日に食べたパンを「すっごくおいしいね!!!」と言ってもらうにはどうしたら良いのでしょうか。
焼いたそのパン、食べるのはいつ?
先日、ホシノ天然酵母のパン友達がSNSにとってもおいしそうなハンバーガーの写真を載せていました。
それに触発され、前から作ってみようと配合だけメモしていたバーガーバンズを焼いてみました。
セルクルに塗った油が少なかったとか反省点はいろいろあったのですが、中でも一番「あれ?」と感じたのは食感でした。
焼いたその日に試食したときは、
「ホシノ天然酵母パンらしいもっちりした食感だ」
と感じました。味は想定通りでよかったのですが、食感についていうなら理想はもっと歯切れの良いバーガーバンズです。
パンがもっちりしていたらハンバーグが食べにくいような気がしたからです。
ハンバーグが主役でパンは引き立て役。
歯切れをよくするには、一般的には小麦粉のタンパク量を少なくします。
または仕上げ発酵を長くして大きく膨らませば、火通りが良くなって軽い食感になると思います。
今回は強力粉と準強力粉をブレンドしたのですが、次回は準強力粉の割合を増やしてみようかな、、、と思っていたのですが、、、
その翌日、ハンバーグを焼きバンズで挟んでハンバーガーを作りました。
バンズは半分にスライスしてからトースターで内側をカリッと焼き、オリーブオイルを塗ります。
レタス、トマト、アボカド、、、最後にハンバーグ。分厚すぎました(^_^;)
早速食べてみると、、、
前日に食べた時に感じたパンのもっちり感が全く気にならなかったんです!!
具を挟む面はカリッとさせたくてトースターでリベイクしたことでパン全体の余分な水分が抜け、結果的に歯切れが良くなったようです。
もしも焼き立てのときにハンバーグを挟むならもっと食感が軽くなるように配合を工夫したり、発酵時間を延長する、または焼成温度を上げるなどの改善点が考えられますが、翌日にリベイクして食べるのを前提にするならちょうど良いということが分かりました。
「焼き立てが一番おいしい」という発想を捨てる
上記のことから言えるのは、必ずしも「焼き立てが一番おいしい」というわけではないということです。
食べるタイミング、食べ方、リベイクするのかしないのか、具材を挟むのかそのまま食べるのかによって理想のパンは変わってきます。
だから、「焼き立てが一番おいしい」と考えるのはやめて、「いつ・どうやって食べるのか」を前提に考えてパンの配合や焼き加減を決めればパンがもっとおいしくなると思うんです。
例えば「はじめてメニュー」で作るフォカッチャ。
もしも12~13分焼いてみて焼き色が薄いと感じても、焼成を延長しないようにお伝えしています。
なぜなら、レッスンで焼き立てを食べるなら少し濃いめの色付きを求めて焼き時間を延長してもいいのですが、お持ち帰りのフォカッチャをご家族がお召し上がりいただくときには水分が抜け過ぎてパサっと感じられるかもしれないからです。
すぐに食べないことが前提なら、薄い平焼きのパンはあまり焼きすぎない方がオススメです。
極端ですが、焼いたフォカッチャを食べるのはずっと先になりそうだ、、、
というときにはわざと白焼き(パーベイク)にする方法もあります。
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もちろん逆の発想もありますよね。
例えば食パン。
当日~翌朝はそのままで。2日目は水分が少し抜けるからサンドイッチで食べる。
3日目はトーストに。
4日目はフレンチトーストで。
そのときそのときのパンの状態に合わせたおいしい食べ方があると思います。
でも、例えば翌日以降にリベイクして食べるのが前提でしたら、リベイクしたときにちょうど良くなるように焼きいろは少し抑えめにするなど、食べるタイミングや食べ方を考えたパン作りをしてみてはいかがでしょうか。
きっといつものパンがもっとおいしくなると思いますよ^^