「発酵かご」ってご存じですか?
パンドカンパーニュ(以下、カンパーニュ)を発酵させるときに使う道具です。
「バックコルヌ」とも呼ばれます。
籐をぐるぐる巻いて作られているかごの内側に小麦粉をふりかけ、そこにパン生地を入れて発酵させます。するとこのような縞々模様がつくのです。
かごに布を張った「バヌトン」と呼ばれるものもあります。
では、カンパーニュは発酵かごがないと作れないの??
いえいえ、そんなことはありません。発酵かごはなくても作れます!
まずは、なぜ発酵かごを使うのか理由をみていきましょう!
発酵かごを使う理由
1.仕上げ発酵で生地の形を保つ・安定させる
そもそも、発酵かごなんて使わなくても、仕上げ発酵でだれないような生地なら、成型後は布を敷いた板の上で仕上げ発酵させれば良いと思います。
でも、緩い生地の場合、仕上げ発酵をしている間に生地がだら~っと広がっていってしまいます。
そういう緩い生地は発酵かごに入れた方が形を保ったまま発酵させらるので使った方がいいかと思います。
2.美しい模様をつける
表面に小麦粉をつけて、そこにクープナイフで模様をつけたいときも発酵かごに入れると万遍なく粉をつけることができます。
籐をぐるぐる巻いた発酵かごを使えばぐるぐる模様もつきますね。
発酵かごがないときはどうする?
1.発酵かごが不要な形に成型する
発酵かごがなければ、バゲットのような細長い形に成型して、布どり発酵させるのもアリですよね^^
発酵かごは使ったあとに小麦粉を取り除くなどお手入れが必要なので、案外面倒・・・なんて思っちゃいます。
そんなこと考えるの、私だけ・・・?(;^_^A
「くるみの田舎パン」を毎年12月のコースレッスンで作るのですが、レッスン中にデモンストレーションで作った生地を翌日に一人で焼くときは、棒状にして焼くことがほとんどです。カンパーニュのように丸く大きく焼いくとクラムの部分が多くなって好きなんですけどね。
2.代用品を考える
「カンパーニュ」といえば、やっぱり丸くて模様のついたものが焼きたい!ということでしたら、こんな代用もできます。
これはコースレッスンで「ブール」を作るときにご紹介しているのですが、100円ショップで買ったボールに麻の布を敷いているんです。
こんな感じに袋状に縫い合わせて、ボールに入れるだけ。
ところで、たまたま家に麻の布(リネン)があったので使っているのですが、これがすごくいいです!
使い終わったあと、小麦粉が目詰まりすることなくさっと落ちるので、手洗いで十分きれいになります。
麻は汚れが落ちやすいという特徴があるようです。
さらに、吸湿性と撥水性が高いので、水分を多く含んだ緩いパン生地(まさにカンパーニュの生地!)にはうってつけのようですよ^^
麻の布がなければ、普通の布巾やさらしなどでも大丈夫です!その場合、生地に色が移らないよう、できれば無地がいいと思いますよ。
ボールの材質は、アルミやステンレスよりも、プラスチックの方が熱が伝わりにくいのでオススメです。
発酵かごがないからと言ってカンパーニュを作るのをあきらめていた方、ぜひ代用品でお試しくださいね。
発酵かごについてはこちらの記事も書いています↓
>>パン・ド・カンパーニュの必需品「発酵かご」
発酵かごを使った「くるみの田舎パン」のレッスンはこちら
>>ホシノ天然酵母のパンコースレッスン(対面)