毎年参加している辻調理師専門学校の製パン講習会に今年も行ってきました!
今回のテーマは「いろいろな発酵種でハード系のパンを作り、その特性を学ぶ」というもの。
昨年も似たようなテーマでとてもよかったので、今年も受講してきました。
発酵種法のうち、今回は「生地種」「液種(ポーリッシュ)」「自家製酵母(ルヴァン)」を使いました。
まずは生地種から。
生地種はバゲットなどの砂糖が入らないシンプルな生地を混ぜて作る種で、「ルヴァンミクスト」と呼ばれています。
バゲットなどの生地を余らせて、あらたに種となる生地を作る、、、なんてよっぽど毎日パンを焼いていないとできないと思うのですが、、、(^_^;)
やはり、こういうのはパン屋さんならではの製法ですね。
この生地種からは「パン・ブリエ」と「パン・ド・セーグル(ライ麦パン)」を作りました。
その昔、船乗りが航海に持って行ったパンなので、目が詰まっていて日持ちがするように作られています。
きれいに写真が撮れなくてわかりにくいですが、中にはコリントレーズンとくるみが入っています。
先生が「これは翌日になるとクラスト(外皮)が落ち着いてやわらかくなると食べやすい」と説明してくださったのですが、
「焼きたて食べたい!!」とみんなでリクエストして食べちゃいました(笑)
翌日がおいしいとは言え、その日のうち、それも生温かい状態はやっぱりおいしい!
続いて自家製酵母のルヴァンでは「パン・ド・ロデブ」を作りました。
高加水のパンの代表とでもいいましょうか。足し水(バシナージュ)をしながら生地を練ります。
90%ぐらいの水が入るのに、生地はプルンプルン。触るだけで、食べたら「じゅわ」っとしそうなパンになるのが分かります。
こんな生地、なかなか自宅では作れない~~!
成形はとくにせず、切りっぱなしで焼きました。
内層は大きな気泡がたくさんあります
最後は液種(ポーリッシュ)で「パン・コンプレ」、全粒粉のパンです。
オーブンが空くのを待っている間に少し過発酵。適正な発酵だと、もう少しクープが開くそうです。
毎年すごく楽しみにしているこの講習会、今年も大満足でした!
ちなみに、私が受講した辻調の通信講座ですが、製パン理論を体系立てて習えるのが特長です。
(このような講習会は講座の受講生・終了生を対象に開催されます)
プロに習える講座はたくさんあると思うのですが、体系立てて習えるというのはなかなかないのではないでしょうか。
理論なんて分からなくてもパンは作れますが、理論が分かるとパン作りはもっと面白くなります。
また、理論が分かれば、自分なりに手元のレシピを変換したり、新たに作ることもできるようになります。
実は今、海外に引越し予定の方に頼まれ、インスタントイーストで作る食事パンを中心に特別レッスンをしています。
海外でも日本のおいしいパンをご家族に食べさせたいので、今のうちにいくつかのパンを作れるようになって、そのパンをいろいろアレンジできるようになりたい、そのために理論を習いたい、というリクエストです。
私も手探りで製パン理論をテキストにまとめたりしながらレッスンをさせていただいているのですが、
今後、正式なレッスンとしてブラッシュアップしてみなさまにもご案内したいと考えています。
ご興味ある方はお声掛けくださいね!