天然酵母とイーストの違いをご存知ですか?

「天然酵母とイーストって、何が違うんですか?」

「天然酵母の方がイーストより体にいいんですか?」

こんなご質問をたまにいただくことがありますが、あなたはご存知ですか?
天然酵母とイーストの違いについてはいろいろと誤解が多そうなのでまとめてみることにしました。

イーストは人工添加物ではありません

小麦粉と水をこねてできる生地は、「発酵」によってふっくらと膨張し、それを成形・焼成することでパンになります。

「発酵」とは、酵母」が糖をアルコールと炭酸ガスに分解するアルコール発酵のことで、
このときに出たガスによってパンが膨らみます。

そして、この酵母とは人間にとって有益な菌(微生物)のことで、
英語では「yeast(イースト)」といいます。

さて、一口に「イースト(酵母)」といっても、何百種類もありますが、
その中でパンに最も適した種類が「サッカロミセス・セルビシエ」という酵母です。

このサッカロミセス・セルビシエを工場で純粋培養したものを、
日本では一般的に「イースト」と呼んでいます。

ですから、いわゆる「イースト」は人工的に作られた添加物(膨張剤)などではなく、
自然界に存在する酵母(菌)なのです。

イーストにも「生イースト」、「ドライイースト」、「インスタントドライイースト」がありますが、
ホームベーカリーなどのパン作りによく使われているのが「インスタントドライイースト」です。
顆粒の状態でそのまま混ぜて使えるので手軽ですし、
発酵力も強く、家庭では2時間半~3時間でのパン作りが可能です。
ふんわりした軽い食感のパンを作るなら、このぐらいの発酵時間でもおいしく作ることができます。

では、「天然酵母」とは一体何なのでしょうか。

>>次回に続く