オンラインレッスンが先月より始まりました。
これがすごく面白いんです!
教室での対面レッスンは私がパン生地を前日からこねて準備をするのですが、
オンラインレッスンはみなさまがご自分でパン生地をこねます。
例えば昨日のレッスンでは九州、四国、大阪、関東からご参加くださいました。
そうすると、各地域で気温が異なりますので、室温だけでなくパン生地のこねあげ温度が変わってきます。
たとえば私のパン生地はこんな感じで発酵しました。
こねあげ温度:27℃
室温:25℃室温で発酵。6時間後に1.5倍ぐらいの大きさに発酵。⇒冷蔵庫へ。
一方、生徒Aさんの場合はこんな感じ↓
こねあげ温度:28℃室温:23℃室温で発酵。5時間後に1.5倍ぐらいの大きさに発酵。⇒冷蔵庫へ。
冷蔵庫に入れた後、1時間で1.7倍ぐらいに膨らみ続けたが、その後はゆっくり発酵。
そして生徒Bさんの場合↓
こねあげ温度:24℃室温:23℃
レッスンで生地をこねたすぐあとに別のパン生地をこね、その生地のこねあげ温度は28℃。
レッスンでこねた生地より、後にこねた生地の方が早く1.5倍になった。
こねあげ温度が違うだけで、発酵のスピードはずいぶん変わってくるということが、本当によく分かるんです。
これがすごく面白いと思います!
教室の対面レッスンでは、私のケースしかご説明できないのに対し、1度のレッスンで5つの例を見ることができるというのは、オンラインレッスンならではですね。
オンラインレッスンでは1日目にこね、2日目は冷蔵庫から出してレッスンまでに復温させるのですが、
このタイミングも一人一人違ってきます。
そういったことも、レッスンでみなさんと共有します。
昨日のレッスンでは、特に温度に気を付けながら作っていきました。
冷蔵庫から出したときの生地の温度、復温後の生地の温度も測りました。
こねあげ温度が1度違うだけで、こんなに違うんだ~と実感できました。
私自身も勉強になります^^
普通、レシピには発酵器の温度と時間しか書いていないですよね。
でも、「生地の温度」でこれだけ発酵時間が変わってくるのですから、レシピに書かれた温度や時間は参考にしかならないですね。
レシピの数字に頼り過ぎずに、自分で見極めが必要なってくると思います。
では、毎回毎回、生地温度を測らないといけないのか?
それは面倒だし、パン作りのハードルが上がってしまうのではないでしょうか。
生地温度を測らなくても、発酵の膨倍率を見たり、フィンガーチェックをすればいいと思います。
ただ、生地温度を何度か測ってみれば、
「この温度でこの室温なら、〇時間で〇倍に膨らむだろうな」
というのが分かってきます。
そうすれば、天然酵母の生地の発酵にありがちな、
「全然大きくならないから、今日は失敗しちゃったのかな」
という、余計な心配をしなくてよくなるんだと思います。
ぜひ、生地温度を細かく測って、ご自分なりのデータを集めてみてくださいね。