2月のメニュー「クッペ2種&パン・オ・レ」。
この2種類のパンの配合は対照的です。
「クッペ」には小麦粉、塩、ほんの少しの砂糖、そして酵母と水だけが入っています。
一方、「パン・オ・レ」は多めのバター、生クリーム、卵黄を使用し、風味豊かに仕上げます。
レッスン中、「パン・オ・レはとってもリッチな配合ですよ」とお話ししました。
今回はパンを表す言葉「リッチ」と「リーン」について書いてみようと思います。
「リッチ」と「リーン」の違いは材料の違い
パンに使用している原料の違いで「リッチなパン」「リーンなパン」と呼び分けます。
「リーン(lean)」は英語で「脂肪分が少ない」とか「簡素な」という意味、
「リッチ(rich)」は「豊富な」とか「こくのある」という意味です。
レッスン中に「『パン・オ・レ』は材料費がかかりますねぇ」とおっしゃられた生徒さんがいらっしゃいました。
確かにバターや生クリームをふんだんに使えば費用はかかりますが、
ここでいう「リッチなパン」とは「高価な」ということではなく、栄養面で「豊富な」という意味になります^^
「リッチ」なパンの材料
リッチなパンの生地にはパンの主原料(小麦粉、塩、水、酵母)以外にも、砂糖や油脂、たまご、乳製品などの副材料を多く使います。
これらの副材料を加えると、それぞれの材料が持つ風味(甘味やバターの香り)を感じることはもちろんですが、やわらなパンに仕上がります。
<代表的なパン>
ブリオッシュ、菓子パン、バターロールなど
朝食やおやつなどに食べられることが多いですね。
レッスンではこのリッチな「パン・オ・レ」を「いちごカスタードサンド」にしてデザートとしてお召し上りいただきました。
「リーン」なパンの材料
リーンなパンの生地にはパン作りに最低限必要な材料「粉」、「水」、「塩」、「酵母」だけが主に使われています。
材料がリーン(簡素、脂肪分が少ない)だからこそ、小麦粉本来の味や発酵による風味を感じることができます。
<代表的なパン>
バゲットやクッペに代表されるパン・トラディショネル、パン・ド・カンパーニュなど欧風のパン、堅焼きパン、直焼きパン
レッスンでみなさまが作られた「クッペ」。
「おいしい!」ととても好評でした。
パン好きのみなさま、ぜひこれからは「リッチなパン」、「リーンなパン」という言葉を使って表現してみてくださいね!